映画祭の主催者側から上映前、大震災被災者への義援金1万ドル(約76万円)を渡された大宮監督は「被災者に代わって、お礼申し上げます」と感謝の言葉を述べた。
無常素描は、大震災から約50日後の4月28日から1週間かけて、大宮監督が知人の医師と一緒に訪れた被災地の風景と、そこで出会った人々の語りで構成。撮影場所の地名や話している人の名前、その背景などに関する解説が一切ない。
大宮監督は、大震災の被災状況を描くには、あらかじめ用意したストーリーを軸にするのではなく「(あるがままの)日常をスケッチ(素描)するしかないと思った」と説明している。
上映後、生物学の研究者モンツェラート・コルスさん(32)は「非常に悲しくて、力強い映画だった。日本のことはよく分からない私でも、東北の人が内気だと感じたが、(映画の中で話す住民は)自分の気持ちを素直に語っているな、と思った」と話した。
▲ by enni2011 | 2011-10-24 16:06 | 映画